2017.11.25
11/11(土)、大阪旭モラロジー・ビジネスクラブ(会長:木野稔中野こども病院理事長・院長)主催の講演会において、「広域大学異分野研究者連携ベンチャー企業の歩み」と題して、設立して以来18年の風雪の旅を振り返らせていただきました。
土曜日の夜(19~21時)の講演でしたが、埼玉、名古屋、島根等の遠方からもご参加いただき、また幼いお子さんをお持ちのご家族にもご参加いただきまして、心も温まる交流をさせていただきました。
ご参加いただいた皆様には、この場をお借りして心より御礼申し上げます。
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講演の中で、今年の7月に始まった国家プロジェクト「食物アレルギー予防のために、赤ちゃんのアトピー治療を発症早期から行う臨床研究」についてご紹介しました。
この臨床研究の背景と目的は以下のとおりです。
『一つのアレルギー疾患を契機に一連のアレルギー疾患を次々と発症していく「アレルギーマーチ」は、まず始めにアトピー性皮膚炎を発症し、続いて、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻結膜炎などのアレルギー疾患を次々と発症する傾向があります。
将来的なアレルギーマーチの予防のためには、乳児期早期からアレルギーマーチの起点にあるアトピー性皮膚炎に対する適切な治療が重要ではないかといわれています。
アトピー性皮膚炎を早期に積極的に治療することによって、発症早期から皮膚の状態を速やかに改善して、経皮感作を防ぎ、食物アレルギーの発症が予防できるか否かを明らかにします。
当該臨床研究では、生後7週〜13週(日齢42日~90日)までの赤ちゃんを対象としています。』
この臨床研究に対して、幼児3人をお持ちの若いお父様と次のようなQ&Aを行いましたのでご紹介いたします。
Q:子どもが乳児期にアトピー性皮膚炎を発症し、今後のアレルギーマーチを心配しています。
臨床研究が対象とする時期は既に過ぎているのですが、今からでもきちんとしたスキンケアをすればアレルギーマーチは防げるのでしょうか?
A:アレルギーの起点として経皮感作が明らかになり、アレルギーが全年代に亘って増加している現在、適切なスキンケアは年齢に関係なく常に心がけていただくことが重要です。
スキンケアが遅れるとアレルギーの根が残り、遅れるほど根は深くなりますので改善には長期間を要しますし、改善は難しくなります。
会場では時間の関係で回答はここまででしたが、「アレルギーの根」について補足説明をさせていただきます。
私が「アレルギーの根」と表現した意味は、「エピゲノム(epigenome)」のことです。
「エピゲノム」とは、DNAの塩基配列は変化せず、DNAやヒストンへの化学修飾が規定する遺伝情報です。
化学修飾では、DNAの特定の場所にメチル基(CH3)がくっついたり、はずれたりします。さらには、DNAが巻き付くタンパク質であるヒストンの特定の場所にメチル基やアセチル基(CH3CO)などがくっついたり、はずれたりします。
このような化学的な修飾の程度によって遺伝子の発現が調節されます。
またエピゲノムは、食事や化粧品等の生活用品や生活環境に依存すると言われています。
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セミナーのご案内(11月22日(水)開催)
【京都府主催 起業家セミナー】無料
http://kyoto-koyop.jp/support/kigyoka20171122/
本セミナーにおいて、私も講演「広域大学異分野研究者連携ベンチャー企業としての歩み」をさせていただきます。
基調講演:京都大学iPS細胞研究所教授 井上治久氏
【日時】平成29年11月22日(水)13:30~18:00
【会場】けいはんなプラザ 5階 会議室 ボルガ
https://www.keihanna-plaza.co.jp/access/
京都府相楽郡精華町光台1-7
近鉄電車京都線「新祝園」またはJR学研都市線「祝園」から奈良交通バス「ATR」バス停下車すぐ
【申込】
締切:平成29年11月21日(火))
WEB申込みフォームはこちら
https://www.jigyo-keizoku.jp/event/20171122-2/
FAX:075-315-9091 または E-mail:keizoku@ki21.jp
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(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫
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