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※赤字の日はお休みさせていただきます。
2014.08.21
お肌の色の多様性と紫外線について、科学的な基礎から
ご紹介いたします。 今回は、お肌の色の素である、
メラニンについて、科学的な基礎からご紹介いたします。
★皮膚の色の多様性と紫外線★
その2.メラニンの生合成メカニズム
お肌が紫外線を浴びると、情報伝達物質(活性酸素、
メラノサイト刺激ホルモン(MSH)、エンドセリンなど)が発生し、
メラノサイトが感知してメラニンが合成されます。
メラニンの原料(基質)になるのが血中から供給されるチロシン
というアミノ酸です。
このチロシンがチロシナーゼ(銅含有酵素)の触媒作用によって
酸化されてドーパ(dopa:dihydroxyphenylalanine)になり、さらにドーパキノン(dopaquinone)になります。
この二つの反応はメラニン産生の律速反応です。
ドーパキノンは非酵素的に酸化してインドール化合物に変化し、これらが複合化して黒色のユーメラニンになります。
一方、システイン (cysteine:アミノ酸の1つで2-アミノ-3-スルファニルプロピオン酸)が存在すると、ドーパキノンはシステインと結合して5-5-cysteinyl dopa(5-S-CD)に変化し、さらに重合して黄色のフェオメラニンになります。
メラニンの化学構造は明らかになっていませんが、1種の高分子または1群の高分子物質と考えられています。
メラノサイトまたはチロシナーゼが遺伝的に欠如したものを白皮症(先天性メラニン欠乏症)とよんでいます。
※ ※ カネボウ化粧品の美白成分『ロドデノール』※ ※
メラニンは、チロシナーゼ(酵素)がチロシン(基質)と結合して活性化することで生成されます。
今回問題になっているロドデノール(4-(4-ヒドロキシフェニル)-2ブタノール)は、チロシンのかわりにチロシナーゼと結合してチロシナーゼの活性化を阻害するといわれています。
ロドデノールは、白樺の樹脂に含まれている天然物質の美白効果に着目して、カネボウが研究開発し特許取得している美白成分です。
これは2008年に厚生省から薬用美白成分として承認を得ています。
次回は「メラニンの機能と代謝」についてご紹介いたします。