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※赤字の日はお休みさせていただきます。
「Lorenzo's Oil(ロレンツォのオイル/命の詩)」は、1992年に制作されたドキュメンタリー映画のタイトルです。
この映画は、不治の病の副腎白質ジストロフィー(ALD)を発症した子供・ロレンツォを何としても助けたいと治療薬開発に挑む両親を中心に描いた感動のドラマです。
日本においても映画公開され、教育効果も高いことからテレビ各局で度々放映されてきています。
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以下は、この映画の紹介記事です。
『オドーネ夫妻の一人息子Lorenzo(ロレンツォ)の病気が確認されたのは、その子が小学校1年生の時であった。病名は副腎白質ジストロフィー(ALD)。2年以内に例外なく死亡するという。
その日からオドーネ一家の言語に絶する凄まじい闘いは始まった。それは神への挑戦でもあった!
熱演する演技派スーザン・サランドンとニック・ノルティ。
真実のみが持つ迫真の映像と全編に流れるクラシックの名曲の数々。名作の香り高い感動の一篇と言える。』
副腎白質ジストロフィー(ALD)の治療に使用した物質が、私の専門とする脂質の一種であったことを知ったのは後のことでした。
私は「高純度脂質の創製と構造機能科学の追究」を専門としており、この時の経験も生かして「RIM超分子スキンケア基礎化粧品」を開発しました。
以下に、この映画の内容と私の関わりについて若干述べさせていただきます。
ロレンツォが病院にかかり始めた頃、私はオレイン酸を中心とする高純度不飽和脂肪酸の研究開発を行っており、アメリカの化学誌に記事が紹介されていました。この記事を見たアメリカの病院からすぐに来て欲しいと再三にわたって要請がありました。
しかしこの頃、日本の会社がアメリカで発売した健康食品「L-トリプトファン」の副作用が発生して大きな問題になり始めておりました。(最近の新聞記事において、本件が記載されておりましたのでご存知の方もおられることと思います。)
事情が良くわからなかったことと補償問題になる恐れがあるからと周囲の反対があり、結局行かないことになりました。
その結果、私が以前に関与したことのあるイギリスの会社が引き受け、私と同じような仕事をしていた研究者(映画にも出演しています)が担当して高純度品の調整に奮闘した様子は映画でご覧いただけます。
その後、日本にも患者は相当数いることが分かり、いろいろなところから協力を要請されました。その中には、余命半年の患者自身が医者の方がおり、医科大学の先生を主治医とするプロジェクトメンバーの一員として高純度製品の研究開発を担当しました。
私はロレンツォのことがありましたので精一杯のことをしてあげたいと思い、幾つかの新しい試みも含めて行いました。その結果、「動けなかったのが立てるようになった、今日は伝え歩きができるようになった」など患者さん本人が毎日のように電話を下さいました。
2年程経った後、サンプルの要求が途絶えたのでどうしたのかなと思っていましたら、程なく主治医から亡くなられたとの知らせが入りました。
主治医からいただいた手紙には、亡くなられた患者さんの奥様から私宛への感謝の言葉が綴られており、人に感謝してもらえる喜びを強く感じました。
これまでも医薬・化粧品等の研究を通じて健康と美容に関わってきておりましたが、この映画の出来事を通してさらに生命と健康を深く追究したいとの思いが募り、構造機能科学研究所を設立する決心をしました。
(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫