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※赤字の日はお休みさせていただきます。
話題のトランプ大統領が誕生しました。
最初は泡沫候補と揶揄されていたトランプ氏が、徐々に支持を拡大し大統領選に勝利して、第45代米国大統領としていよいよ始動します。
米国は、政治・経済等の様々な分野において、国民の犠牲も伴う一面も持ちながら、長年、世界のリーダーとしての役割を果たしてきました。
世界のリーダーとして君臨するために、米国民が支払ってきていた代償に焦点を当てて支持を集めたのがトランプ氏です。
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トランプ大統領は就任式において、「米国第一(アメリカ・ファースト)あるのみだ」と高らかに宣言しました。
トランプ氏より前に「自分の国・ファースト」に舵を切ったのが、英国です。米国民がトランプ氏の「アメリカ・ファースト」に次第になびいていったのも、世界のリーダーの先輩「英国」の変化が影響したのかもしれません。
さて、皆様はトランプ大統領をどのように捉えていますか?
私はトランプ大統領の考え方を、疫学の観点で理解すると解りやすいように思っています。
免疫は、体を病気から守るシステムであり、生命維持に不可欠な機能です。
免疫のシステムには、「自然免疫」と「獲得免疫」があります。
「自然免疫」は、生物が先天的に有している免疫です。
免疫の対象は、病原菌・ウィルス等微生物などです。生命にとって危険性の高いものから体を守る防御システムです。
自然免疫担当細胞であるマクロファージが食べて消化したり(貪食)、好中球などが攻撃して排除します。
一方、「獲得免疫」は体験することによって備わる免疫のことです。
免疫の対象は、一般に抗原(アレルゲン)と呼んでいる物質群です。獲得免疫は、人間等高等動物が有しており、抗原が体内に入ってきたときには、その抗原に当てはまる抗体を作って退治します。
抗原に過剰に反応する症状をアレルギーと呼んでいます。
抗体をつくるためには、まず自然免疫担当細胞が抗原の特徴を獲得免疫担当細胞(T細胞・B細胞など)に教えてあげることが必要です。
このように、人体は、「自然免疫」と「獲得免疫」のコラボレーションによって、高度な免疫系を構築しています。
では、「アメリカ・ファースト」や「イギリス・ファースト」などのナショナリズムは、免疫学の観点で見るとどうなのか?
私は「自然免疫」に相当すると思っています。
「自分の国や国民を大事にして守る」と言う考え方は、国家が国民の生命や健康を守る基本となっている限り、その組織の長たる者が最も大事にしなければならないことだと思っています。
しかし、自国偏重に過ぎると、外部との様々な触れ合い(交流)によって強化される学び「獲得免疫」を失うことになり、国として徐々に脆弱になってしまうことは、地球は小さな星であることを理解すれば火を見るよりも明らかなことと思われます。
(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫