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治療から予防へ(セルフメディケーション) 7.統合医療

2020.03.25

治療から予防へ(セルフメディケーション)

7.統合医療

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が拡大しており、多くの皆さんが不安に感じておられることと思います。

特定のウイルス感染症では抗ウイルス薬が有効な場合がありますが、多くのウイルス感染症は、自分の免疫力で自然に治癒するのを待つ必要があります。

予防医療・セルフメディケーションの鍵が免疫と思いますので、これを機会に免疫に対してする関心が高まることを切に願っています。
…続きを読む…

私は、「生体脂質の生理作用と分子科学の追究」をライフワークとしてきており、生理作用の応用として一貫してアプローチしてきたのが予防医療です。
しかし、これまでは免疫や予防医療に対する社会全体の関心がうすく、医薬品メーカー等と共同研究を行い開発したガンや動脈硬化の予防薬も、「治療薬にあらずば薬にあらず」と厚生省(当時)に却下されてしまいました。

このような空しい経験をするも免疫と予防医療に対する思いは募り、約30年に亘る研究の集大成として、経皮感作の予見に基づく「アレルギーの予防と改善」の実現を目指して、生命科学・医学・薬学・物質科学を専門とする15大学19人の大学教員を設立母体(株主)として㈱構造機能科学研究所を1999年に設立し、海図無き出帆をしました。

価値感を共有できる学会を探し求める中、構造機能科学研究所を設立した翌年の2000年に「日本統合医療学会」が設立されたことを知りました。

設立当時の「日本統合医療学会」は、漢方などによる免疫を重視する伝統医学と西洋医学を統合した医療を実現することを趣旨としていました。
その設立代表者が渥美和彦先生です。

渥美先生は38歳の若さで東京大学医学部教授になられた人工臓器のパイオニアです
1984年、人工心臓をつけたヤギを当時世界最長の344日間生存させ、埋め込み型人工心臓の実現に道を開きました。
漫画家の手塚治虫さんは渥美先生と高校の同級生であり、「鉄腕アトム」のお茶の水博士のモデルにしたのが渥美先生でした。

2005年12月、第5回日本統合医療学会が京都大学で開催された際に参加させていただき、渥美先生や岡田昌義先生(当時:神戸大学医学部教授/現在:国際先端総合医学研究所所長)ら設立コアメンバーの皆様と交流をさせていただきました。

岡田先生とはその後、阪神大震災追悼記念講演会で共演させていただくなどのご縁をいただいてきています。

設立から20年を経た現在の日本統合医療学会の広報記事を、同ホームページhttp://imj.or.jp/ から抜粋して以下に記します。

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統合医療は医療の受け手である「人」を中心とした医療システムである。近代西洋医学に基づいた従来の医療の枠を超えて、「人」の生老病死に関わり、種々の相補(補完)・代替医療を加味し、生きていくために不可欠な「衣・食・住」を基盤として、さらには自然環境や経済社会をも包含する医療システムである。

21世紀に入り、超高齢社会や大災害、がんなどの生活習慣病や難治性疾患の増加、分化や高度化に伴った医療費の増大により、医療保険の枠組では限界のある、従来の医療から統合医療が求められている。

2011年の東日本大震災における統合医療の実績を踏まえて、2012-13年には厚生労働省で「統合医療の在り方に関する検討会」が開催され、2014年からは国民に統合医療の正しい情報を発信するデータベース(統合医療情報発信サイト)の事業が始まった。
さらに、2016年には厚生労働省医政局に統合医療企画調整室が開設された。

このように政府が動き出す中で、医療従事者や一般市民への統合医療への理解は急速に浮上してきた。
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渥美先生は、偉大な足跡を残して、2019年12月31日に永遠の旅立ちをされました。享年91歳。

日本統合医療学会監事の久保千春九州大学総長は、日本経済新聞2020年3月13日に掲載された渥美和彦先生追想録において、次のように述べておられます。
「医療は治療から予防の時代へと転換し、患者自身が健康と向き合う考え方が主流となった。渥美先生が未来に残した遺産は大きい」

久保先生は、アフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲医師とは九州大学医学部の同級生であり、記者会見において、大学生時代に無医村などで医療活動の手伝いをするボランティアに中村医師と参加した思い出を語り、「普段は穏やかな人だが、恵まれない人を救おうという信念がある人だった。私の人生の指標となっていた人。大変残念」と述べられました。

(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫

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