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※赤字の日はお休みさせていただきます。
新年おめでとうございます。
本年も「皮膚の窓を通して健康・生命・自然を展望」をメインに拙文を適宜配信させていただきますのでご笑覧いただけましたら幸に存じます。
今回のテーマに掲げた「アレルギー新時代」は、羊土社のバイオサイエンスと医学の最先端総合誌「実験医学」の特集号(2016年11月号)のタイトルです。
…続きを読む…
また同じ頃、「アレルギー医療革命 花粉症も食物アレルギーも治せる時代に!」(文藝春秋)が出版されました。
担当編集者の坪田朋子さんは、最新レポートとして「アレルギー医療の常識が変わった!」の特集記事を週刊文春に寄稿されています。
坪田朋子さんは、アレルギーを予防する確かな方法として次のように述べています。
「皮膚は、日々異物を吸収している腸とは違って、バリアで保護されないといけない場所です。
皮膚からアレルギー物質が侵入すると、免疫が“外敵”と認識します。皮膚のバリアが壊れていると、免疫がすぐに臨戦態勢になってしまうのです。
ですから、肌のバリアを保ち、補うようなスキンケアを心がけて下さい」
日本人の5割超が罹患し国民病とも称されているアレルギーの始まりが主に「経皮感作」であることが明らかになり、アレルギーの予防と改善に光明が差込んできたことから、同様な記事や報道が増えています。
アレルギー増加の主な原因が経皮感作にあることが明らかになったことから、国内外でスキンケアによるアレルギーの予防研究が活発になってきており、新生児期から保湿剤をきちんとぬることによってかなり防止できることが明らかになってきています。
これからはスキンケアの完成度を高めていく必要があります。
構造機能科学研究所は、設立の趣意「皮膚免疫を生かしたスキンケアによるアレルギーの予防と改善」の実現に向けて、2020年はアレルギーゼロを目指したステージに歩みを進めてまいる所存です。
振り返れば、免疫とアレルギーに関心を抱いたのはアレルギーのことが世に知られることになって間も無い約50年前のこと、「アラキドン酸カスケード」の論文を目にしたときに遡ります。
ω6系の不飽和脂肪酸がアレルギーを促進し、ω3系の不飽和脂肪酸はアレルギーを抑制するという事実を知りました。
その後、ステロイドの薬理作用は「アラキドン酸カスケード」を遮断することにあることも知りました。
脂肪酸の僅かな構造の違いによって、正反対の生理作用を発現することを知り、生体の恒常性を維持するメカニズムに強く魅かれました。
脂肪酸の生理作用を理解するには、脂肪酸の分子科学(多形現象、コンフォメーション、凝集構造、熱力学特性、界面科学などの物性)の追究が必要と考えて、多くの先達に協力を仰ぎました。
結果は、生命現象や健康科学への展望を誘うものでした。
脂肪酸の分子科学の応用として薬の経皮吸収の研究を行っているときに、経皮感作の可能性を予見しました。
今から30年前のことです。
当時のアレルギー罹患率は約3割でしたが、その後もアレルギーが増加の一途にあることから、予見した経皮感作の追究とアレルギーの予防と改善を目指して構造機能科学研究所を設立して挑戦することを決心しました。
以来、荒波に翻弄されての20年でしたが、多くの皆様に支えられてここまでやってくることができました。
これまでは土壌の耕し、今年は芽吹きの年にしたいと思いますので、皆様の益々のご支援を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
(株)構造機能科学研究所
代表取締役 鈴木 正夫